アンガーマネジメントという言葉をご存知でしょうか。

これは1970年代にアメリカで開発された、怒りの感情を上手にコントロールするための心理トレーニングのことです。

近年その重要性が認められ、公的機関や教育現場などでも導入が始まりました。

もちろん看護の現場でもアンガーマネジメントは効果的です。

コツさえつかめばイライラを静めることは難しいことではないため、今すぐ実践できる方法を学んでいきましょう。

まずは、怒りのピークをやり過ごして、心を落ち着かせるリセット術を行います。

例えば頭の中で数を数えてみるなど別のものに集中して、怒り以外の思考で頭をいっぱいにします。

数を数えることに意識が向くので、いきなり患者を叱ったりするなど、怒りに任せた行動をしにくくなるのです。

1、2、3と数えるよりも100、99、98やワン、ツー、スリーといった少し頭を使うような数え方の方が、より集中できるのでおすすめです。

6秒以上数えることで、怒りのピークをやり過ごせるでしょう。

また怒りを感じた時、それを客観的に見ることもとても重要です。

目の前の状況を冷静に分析することで、怒る必要があることなのかどうかがわかり、カッとしにくくなります。

例えば怒りを数値化してみる、10段階で怒りに点数をつけることで、自分がどれくらい怒っているかを客観視することができます。

怒りのレベルを考えることでいったん冷静になり、それが低いレベルであればこんなことで怒ってもしょうがないと、怒りを静めることができるのです。

加えて何に怒りを感じやすいのかが分かります。

数値ごとの対応を決めておけば、看護師のさまざまな業務で忙しさに追われていても、冷静な対処が可能です。